Mi dicha lejana

作詞:Emigdio Ayala Báez
作曲:
Emigdio Ayala Báez

侮辱されたパラグアイの音楽

 この“Mi dicha lejanaを書いたEmigdio Ayala Báezは1917年8月5日に生まれ1993年2月24日にその生涯を終えた。この作品は師Herminio Gimenezのグループと1940年にブラジルから戻ってきた時に書かれた。1941年ブエノスアイレスに於いてFélix Pérez Cardozoのグループの演奏,Cardozo Ocampoの未亡人Fidelina Fleitas の兄弟Delfín Fleitasのヴォーカルにより録音された。
 彼はこの作品を初恋の人に捧げるために書いた。彼はパラグアイに住む彼女の傍らで生涯を終えた。

 優しいメロディー,遠く離れた愛する人への情熱的な歌詞,数多くの歌手,アルピスタがこの曲を演奏しています。パラグアイだけではなく南米のいろいろな国の歌手によっても唄われています。しかしアルゼンチンではパラグアイ人のこの作者,またパラグアイ音楽を侮辱するような発表のされ方であったようです。
 アルゼンチンの首都ブエノスアイレスには
“Cumbre del Folklore”という雑誌が刊行されていました。この雑誌には毎週のヒットチャートが発表されます。ただしこの雑誌のヒットチャートに登場するのはアルゼンチン人の作者により創られた作品に限られていたようです。Mi dicha lejanaはご存知パラグアイの作曲家Emigdio Ayala Báezの作品,この雑誌のヒットチャートに掲載されるのはおかしい事だったのです。それにも関わらずヒットチャートの4位に掲載されたのでした。それだけであればむしろ喜ばしい事,しかし実際にはパラグアイの音楽関係者の怒りを買う事になったのです。

 ヒットチャートの4位を占めたこの曲を唄ったのはアルゼンチンの歌手
Antonio Torno,しかし作者の名前については書かれておらずアルゼンチンの作家によるものとされていたそうです。Emigdio Ayala Báezの名前はどこにも発表されておらずパラグアイの曲だという事も書かれていなかった。
驚くべき事はそれだけではなく,その録音を聞くとグァラニー語の歌詞は削除され,違う意味のスペイン語に翻訳されていた。また歌詞中の単語
algo(いくらか)をalba(夜明け)に勝手に置き換えていたり,最大の侮辱として最後から2番目の詩節をそっくり無視し削除してあったのです。

 自分の作品にこんな事をされれば起こるのも無理はないと思います。話は少しそれますがアルゼンチン,ペルー,ブラジル等の人たちはパラグアイ人に対してどんな感情を持っているのでしょうか?私が知り合った人たちに聞いただけですが,パラグアイ人というと仕事はしない,いい加減,嘘をつく等あまり良い感情はもたれていないようです。日本人から見るとパラグアイ人もアルゼンチン人も大差はないように思えます。アルゼンチン人が普通に持っているパラグアイ人に対する感情がこの事件の根本的な原因だったのかもしれません。

Mi dicha lejana

Sublime añoranza guarda el alma mía
y trae la tristeza en mi soledad.
Pienso en el futuro ya sin esperanza,
porque en la distancia tú me olvidaras.

Si en tu cabecita llevas todavía
algo de la dicha de nuestro querer
piensa que yo lejos debo sufrir tanto
sin ningún consuelo en mi padecer.

Por qué dejaré de añorarte
rohayhueteíva che mborayhumi.
Podré sucumbir tal vez
aheka raságui nekunu'ûmi.

Hoy que ya la sombra del martirio invade
el triste santuario de mi alma en dolor
surge tu recuerdo como una esperanza
trayendome el néctar de tu boca en flor.

Suspirando evoco tantos días felices
de dicha infinita que no olvidaré
y en mis noches tristes de nostalgia llena
por seguir viviendo en ti pensaré.

僕の遠い幸せ

例えようのない懐かしさは僕の心から離れず
孤独な僕に悲しみをもたらす。

遠いところにいる君は僕の事など忘れてしまう
未来にはもう希望などない。

僕達の幸せが少しでも君の頭の中にあるのなら

ほんの少しの安らぎもない遠い僕の苦しみを想ってほしい

こんなに君を愛しているのに
君への思いは募るばかり。
君の心に愛がなくなれば
僕は死んでしまうだろう。

痛みに歪む心の悲しみの聖地を苦悩の影が包み込む今
希望が花のように開いた君の口に湛えられた蜜を運んで来てくれるように
君の想い出が湧き起こる。

ため息をつき,忘れえぬ無限の幸せにあふれた日々を思い起こす
そして悲しみに暮れる僕の夜は
君を想い続け生きてゆくことで満たされる。

*Mi dicha lejanaが収録されているCD
-Arpa: Nicolás Caballero
-El Secretos del Arpa Paraguaya: Nicolás Caballero
-Secretos del Arpa Paraguaya: Martín Portillo
-Juventud del Arpa Paraguaya: Marcelo Rojas
-Secretos del Arpa Paraguaya: Aparicio González



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